2011年03月25日

親の顔が見たい 【劇団・昴】

静岡市民劇場の例会

『親の顔が見たい』を拝見して参りました。


今、この時期に観劇をすることに抵抗があり迷っていましたが

お世話下さるMさんから

『劇団・昴の皆さんも、この状況の中、大変な思いをされてこの舞台に乗って下さっていますので

 わたくしたちが応援しなくちゃいけませんよね』とお手紙をいただきました。





物語の舞台は


カトリック系の名門女子中学の会議室です。


早朝、

生徒が自分の教室で自殺をしていました。

残された遺書から、彼女はクラスメイトの5人から

いじめを受けていたことがわかります。



会議室には

5人の保護者達が呼び出され・・・・・



それぞれの親達は、

身勝手な事情から

真実の解明をよそに

わが子を庇護することに終始します。




父兄と教師たちとのやりとり

リアルな会話は、


単純な告発劇とは違うことを感じました。



力のある役者さんたちが

観客に向かい


『もし、あなたがこの加害者の親だったら、どうしますか』


と問いかけられているような

緊迫感のある舞台でした。









親の顔が見たい 【劇団・昴】









重い内容ではありましたが、

自分自身の子育てを振り返り、

『目に見えないことを誠実に積み上げることこそ、子育ての基本』かな~と

良い舞台に出会えた喜びに浸っていました。



東海道線で帰宅の途につくその時


わたくしのお隣に座っていらした60代とおぼしきご婦人2人組の会話が耳に入ってきました。



婦人A 『一昨日、東京の娘から電話があって、お水がないから、送ってと言われてさぁ、

      あちこちスーパーを回ったけど、どこに行っても1本もないだよ~』



婦人B  『怖いよね~、汚染された水を飲むと、甲状腺がやられちゃうだって』



婦人A  『4軒目のコンビニで、見つけただけど、小さいペットしかないから、

      あるだけ、全部、買っただよ。 そこから、東京へ送ってもらってさ~、

      送料と合わせて、1万円だよ~。  孫のためだから惜しくないだけ      
      どね』






電車を降りるその時に

失礼とは思いましたが、

親の顔、しっかり見て参りました。


舞台の続きを観ているような(聞いているような)

なんとも虚しい気持ちと

同じ親として悲しい気持ちになりました。























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Posted by 薫子 at 18:42│Comments(8)観劇
この記事へのコメント
こんばんは
 
 ブログ更新されていないのでどうしたのかな?
 と心配していましたよ。
 薫子さんに同感です。ただ情報を提供する側にも
 多少問題ありかなと思います。
 
 札幌はいつまでも春がこなくて・・・でも贅沢ですよ
 ごく当たり前の生活が幸せに感じるはまなすです。
Posted by はまなす at 2011年03月25日 20:14
◆はまなすさん◆

こんばんは。

コメント、ありがとうございます。

正しい情報をキャッチすることも
大切ですね。

不安を煽るようなチャンネル、見ないことにしています。

こんなときだからこそ
自分の生活を見直して
はまなすさんのおっしゃるとおり
当たり前の生活ができることの幸せを感じなくてはいけませんね。
Posted by 薫子薫子 at 2011年03月25日 20:30
『もし、あなたがこの加害者の親だったら、どうしますか』

・・・私も、どうしただろうと思いました。
その場になってみないとわかりませんが、ひょっとしたら我が子をかばってしまうかもしれない。

たしかにいじめは良くないことで自殺に至るまでどんな思いで
いたのかと思うと、私が被害者の母親だったら5人に何をするかわからない・・・

子を想う母の思いは計り知れない。
被害者、加害者とも切なすぎますね。

子供に恥ずかしくない行動をしなきゃと思います。
なんか暗くなってスイマセン。
Posted by マージュ at 2011年03月25日 21:59
◆マージュさん◆

こんばんは。

今日の舞台は、
子育て中の方にご覧いただきたい作品でした。

我が子を深く思う親心と
社会での自分の立場、
子育てに成功はないと思いますが

だからこそ、真摯な気持ちをもたなければいけないと
痛感しました。


マージュさんの子育ては
お嬢さんとお話をしてみて
『深い愛情をかけてお育てなさった』と
すぐにわかりましたよ。
Posted by 薫子 at 2011年03月25日 22:08
薫子さん、こんばんは。

この舞台、以前、観ました!って言ってもテレビ放送で、なんですが。
多分、1年以上、前かなぁ、、、?

なので、記憶はあいまいですが お芝居で、あそこまでリアルに表すなんて、、、まるで すぐそこで起こってるみたい とテレビで観てそう思ったほどです。

同じような年代の子がいるので、最初は 亡くなった子の親に感情移入してましたが、そのうち いじめてる側の親の気持ちになっていました。
おじいちゃんがとても印象に残ってて、自分もおじいちゃんと同じ対応をしそう、、と思ってましたが、途中からは あそこまで ちゃんと自分の子に向かえるかな、、、と 思い始めると、ちょっと偽善っぽい気もして、そう思うと、おじいちゃんではなくて、おばあちゃんのほうかなとか思ったり、でも、最後には教師の夫婦の姿が自分かも? と、思ったり。。。。

それが自分の子となると、どうなるか、やっぱりわからない、、と思いました。

録画はしたのですが、1回しか見てないから 2度目を見たら、感じかたもまた かわっているかも・・・
薫子さんのお話をきて、また もう1回、観てみようかなって思いました。
Posted by mm at 2011年03月27日 22:27
薫子さん、ブログのご案内ありがとうございます。
ちょうどmixiをやめたところですので、ご様子がうかがえて嬉しいです^^

クリンちゃんの、何とも繊細でかわいらしエピソード、
お得意のカルトナージュや多様な観劇のご感想…
まさに「丁寧な暮らし」と銘打ったのが、ぴったり!
読む方も心洗われて、元気になります♪

「昴」の役者さん、四季にもお出になっている方が多いですよね。
劇団自体にも興味がありました。今回はとても見ごたえのありそうな作品だったのですね。

また記事を楽しみにしております(*^^)
Posted by U田 at 2011年03月28日 16:47
◆mmさん◆

こんにちは。

コメント、ありがとうございます。

以前、NHKでこの作品を放映したのですね。

劇団昴の皆さんは、
お芝居をしているというより、
そのまんま、先生、父兄なんです。

重い内容でありながら
時々、笑いもあって
ストプレでこれほど集中できた作品は初めてです。

もし、我が子が加害者だったら・・・・

答えがでません。
Posted by 薫子 at 2011年03月28日 17:33
◆U田さん◆

丁寧に暮らすことを目標に綴っていますが、
現実は、なかなか思うようにいかないものです。

『昴』の舞台は初めてでしたが、
上質な舞台を全国で公演してくださることは
地方に住むものとしてはありがたいですね。

四季では、石破さんや田島さんを拝見しましたが
やはり、プロの役者さんだな~と感じました。
石破さんは、四季に入られたのでしょうか?
美女と野獣でモリースを演じておられたようですが
拝見してみたいです。


mixi、ぜひまた復活なさってくださいね。
U田さんの知性に満ちた多面的ななコメントがないのは
本当に寂しいです。

コメント、ありがとうございました。
Posted by 薫子 at 2011年03月28日 17:44
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